ポリエステルのメリット・デメリットとは?その特徴をご紹介!
ポリエステルにはさまざまなメリットがあり、多種多様な衣料に利用されている繊維です。もちろんポリエステルにも弱点はありますが、取扱いを間違えなければメリットが多い繊維です。
そこで今回はポリエステルのメリットと、デメリットの解消方法、そして進化し続けるその魅力もあわせてご紹介します。
元来は綿や麻などの天然繊維に似せて開発されたものですが、技術の進歩に伴ってその繊維は細くなり柔軟性を増しています。現在では絹のような美しい光沢も再現可能となっており、ウエディングドレスの素材にも使われるほどです。
色あせに関することは、こちらの記事をご確認ください。
ポリエステルの色あせを防ぐ方法とは?正しい扱い方をご紹介! ポリエステルはしわになりにくく耐久性にも優れている便利な素材ですが、色あせを起こす可能性はないのでしょうか。強度があるだけに着用回数も多くなりがちなポリエステル。洗濯や保管方法など取り扱いを間違えると、お気に入りの一着が色落ちや退色で着られなくなってしまうかもしれません。
ポリエステルとにおいの関係はこちらで詳しく解説しています。
ポリエステルのにおいは防げる?!原因と対処方法までご紹介 ポリエステルは、においや汚れを吸着すると発散しにくい性質があるため、汗や皮脂が溜まるとにおいの原因になることがあります。しかし速乾性や耐久性に優れているので通年で着用したいものの、汗を大量にかく季節は、においが気になって着用を避ける……。という人も多いのではないでしょうか?
ポリエステルの毛羽立ちに関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。
ポリエステルの毛羽立ちは防げる?原因から取り扱い方法までご紹介 扱いやすい素材の代表格のポリエステル。しわになりにくく洗濯にも強い素材であるため、さまざまな用途で使われていますが、着用回数が増えると毛羽立ちや毛玉が目立つことがあります。毛羽立ちや毛玉のある衣類は見た目が気になるだけでなく、着心地もいまひとつですよね。特にお気に入りの衣類であれば毛玉になる前に何とか対処したいものです。
こちらの記事には、SHIPSの事例をインタビュー形式で紹介していますので、是非読んでみてください。
そこで今回はポリエステルのメリットと、デメリットの解消方法、そして進化し続けるその魅力もあわせてご紹介します。
Contents
ポリエステルの基本
ポリエステルの原材料はペットボトル(PET)と同じ、ポリエチレンテレフタレートという化学物質です。この物質を高温で融解し、長い繊維に紡ぎあげたものがポリエステル。合成繊維として優れた性質をもつため、現在生産される衣料用繊維の半数近くがPET素材、つまりポリエステルであるといわれています。元来は綿や麻などの天然繊維に似せて開発されたものですが、技術の進歩に伴ってその繊維は細くなり柔軟性を増しています。現在では絹のような美しい光沢も再現可能となっており、ウエディングドレスの素材にも使われるほどです。
ポリエステルのメリット
ポリエステルの基本的な性質による4つのメリットについてご紹介します。洗濯に強い(耐久性)
ポリエステルは繊維が丈夫で切れにくいので、他の繊維に比べて耐久性に優れます。洗濯を繰り返しても縮んだり、形崩れすることがほとんどありません。また高温で染色されるので、本来は色落ちも少ない素材です。そして化学繊維としては比較的熱に強く、日光による劣化もあまりないでしょう。色あせに関することは、こちらの記事をご確認ください。
ポリエステルの色あせを防ぐ方法とは?正しい扱い方をご紹介! ポリエステルはしわになりにくく耐久性にも優れている便利な素材ですが、色あせを起こす可能性はないのでしょうか。強度があるだけに着用回数も多くなりがちなポリエステル。洗濯や保管方法など取り扱いを間違えると、お気に入りの一着が色落ちや退色で着られなくなってしまうかもしれません。
乾きやすい(速乾性)
ポリエステルは吸湿性の低い素材で、繊維の中に水分が入りづらい構造をしています。そのため、水や汗に生地が触れても、すぐに拡散されて蒸発します。この速乾性は肌が汗によって感じるべたつきを抑え、さらさらと爽やかな着心地を維持するため、多くのスポーツウエアに採用されています。保管がしやすい
ポリエステルの原料は石油を利用しているため、虫が寄り付きづらい傾向にあります。また、防虫剤による変色などの影響も受けにくいので、お手入れ方法が簡単です。注意点として、食べこぼしなどがある場合は害虫が寄ることもあるので、きちんとお手入れをしてから保管をしましょう。しわになりにくい(防しわ性)
ポリエステルはしわになりにくい素材でもあります。元の形状を保つ性質があるため、洗濯をしてもしわになりにくいのです。そのため形状記憶のワイシャツなどに使われる傾向があります。また熱可塑性とよばれる、熱をかけてデザインを施した生地を固定させる特性も持っています。これによりプリーツなどの加工を定着させて、長続きさせることが可能です。ポリエステルのデメリット
メリットが非常に多いポリエステルですが、弱点がないという訳ではありません。しかし取り扱いにさえ気をつければ十分対策が可能です。デメリットと解消方法をあわせてご紹介します。汚れを吸着しやすい
ポリエステル繊維の衣類の悩みで多いのは、においや汚れです。確かにポリエステルは汚れを吸着しやすい傾向にあり、洗濯では他の衣類からの汚れ移りに気につける必要があります。そのためポリエステル衣類は洗濯をこまめにする、洗浄力の強いアルカリ性洗剤を使うなど、汚れを残さない工夫が重要です。ポリエステルとにおいの関係はこちらで詳しく解説しています。
ポリエステルのにおいは防げる?!原因と対処方法までご紹介 ポリエステルは、においや汚れを吸着すると発散しにくい性質があるため、汗や皮脂が溜まるとにおいの原因になることがあります。しかし速乾性や耐久性に優れているので通年で着用したいものの、汗を大量にかく季節は、においが気になって着用を避ける……。という人も多いのではないでしょうか?
静電気を起こしやすい
ポリエステルは強いマイナスの帯電繊維であるため、プラスの帯電のある素材との間に静電気を起こしがちです。残念なことに静電気は、毛羽立ちや毛玉の原因にもなります。しかし、柔軟剤を使用して表面を滑らかすることで、静電気や毛羽立ちは防げるでしょう。ポリエステルの毛羽立ちに関しては、こちらの記事を参考にしてみてください。
ポリエステルの毛羽立ちは防げる?原因から取り扱い方法までご紹介 扱いやすい素材の代表格のポリエステル。しわになりにくく洗濯にも強い素材であるため、さまざまな用途で使われていますが、着用回数が増えると毛羽立ちや毛玉が目立つことがあります。毛羽立ちや毛玉のある衣類は見た目が気になるだけでなく、着心地もいまひとつですよね。特にお気に入りの衣類であれば毛玉になる前に何とか対処したいものです。
機能性ポリエステル
ポリエステルは肌触りや通気性を心配する声もありますが、天然繊維の機能を模した製品も開発されています。その非常に柔軟な特性を生かした進化版ポリエステルをご紹介します。ポリエステルは変幻自在
化学物質を溶融して紡績するため、糸の形状を変えたり、抗菌素材を練り込むことも可能です。機能性を持たせたさまざまなポリエステルが作られています。より繊細な表現
ポリエステルの表面にアルカリ処理し、水を加えて分解することにより、繊維をより細くしなやかにします。元来滑らかな風合いがあるポリエステルを、さらにエレガントに仕上げられるため、女性用のブラウスなどに利用可能です。カシミヤ級の肌ざわり「ソロテックス」
帝人フロンティアの「ソロテックス」は、ポリエステルの仲間であるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を使用した繊維で、バネのようならせん構造の分子で作られています。少ない力でもしなやかな動きを可能にし、高級素材のカシミヤを上回るほどの肌ざわりを実現します。また、繊維本来の戻ろうとする力に加えて、ストレッチ性を与えつつも、引き伸ばされた状態で戻るのではなく、元来の形に戻ります。これにより膝抜けなどの型崩れを防げるのです。ソロテックスを取り入れた事例を紹介
SHIPSでは、定番人気のアイテムをアップデートする素材として「ソロテックス」を採用しています。「ソロテックス」を取り入れると、元の素材の特性を生かしたまま、ストレッチ性が加わったり、シワが入りにくくなります。こちらの記事には、SHIPSの事例をインタビュー形式で紹介していますので、是非読んでみてください。
まとめ:お手入れしやすいポリエステル
- とにかく扱いやすい
- デメリットもお手入れ次第で解消
- 帝人フロンティアの「ソロテックス」は、着心地も追求できる
スペシャルサイト「SOLOTEX」はこちらソロテックスに関する特集記事をチェック!