自分で落とせるナイロン製品の油汚れ。知って得する家庭洗濯のコツ。
丈夫で軽いナイロン製品はバッグやブルゾンなど、気軽に扱っているうちに気がつけば、目立つ汚れが付いていることもあります。多くの場合はしつこい油汚れです。
クリーニングへ出す前に、家庭で使用している洗剤で油汚れを落とすコツについて見ていきましょう。
特にナイロンは吸湿性が低いため、汚れが繊維表面にとどまっていることが多いので、汚れ部分にクレンジングオイルを塗布し、使わなくなった歯ブラシなどを使い汚れと馴染ませます。汚れがクレンジングオイルに移ったら、洗い流すか濡れタオルでしっかり拭き取ってから、洗濯機に入れて全体を洗いましょう。
全体洗いの前に余分に付いた汚れに直接原液を塗布し、馴染ませてから洗い流し、更に全体洗いをしましょう。(部分汚れ落とし用のスポット洗剤も販売されています。)また、この洗い方は衿の黄ばみ汚れなどにも有効です。
白色には塩素系漂白剤でも大丈夫ですが、色柄物には必ず酸素系漂白剤を使用しましょう。(ただし、酸素系漂白剤による漂白は塩素系漂白剤ほど漂白効果が期待できません)なかなか取れない油汚れに関しては無理にシミ抜きをやるよりは、早い段階でプロに任せるのも一つの選択です。油汚れに応じて、使い分けると良いでしょう。
固体が液体になる温度を融点と言いますが、サラダ油などの植物油の融点は約60℃、バターなど動物油は約40℃、機械油は約50℃です。洗いの時にこれらの温度設定で洗えば、すすぎは常温でも大丈夫です。
ナイロンはアルカリ性に強いので安心して使えます。しかし、それでは普通の洗濯と変わらないので油汚れは落ちないと思っている方は、水温を確認してください。
一般的な水道水の温度は20℃程度ですので、油汚れを有効に落とす水温ではありません。広範囲の油汚れの製品には、4~50℃のお湯に弱アルカリ性洗剤を適量しっかり溶かした洗濯液に約10分から60分程度付け置き洗いするのも有効です。
汚れを浮かすには、洗剤が働く温度と時間を与えてあげることが大事です。付け置き洗いの後もしっかりすすいでから洗濯機に入れて、全体洗いとすすぎをしっかり行いましょう。
クリーニングへ出す前に、家庭で使用している洗剤で油汚れを落とすコツについて見ていきましょう。
Contents
油汚れの特徴
まずは汚れが落ちにくい理由や性質を確認しておきましょう。ご存知のとおり、水と油は混じり合わない性質をもっているので水だけでは油汚れは落とせません。また、油は粘性でホコリなどを吸着し時間が経過すると酸化や凝固するため、より繊維から脱落しにくくなります。油汚れの種類
一口に油汚れといってもその性質によって種類があります。皮脂汚れ
肌を乾燥から守る皮脂を分泌する皮脂線は身体の部位によって数が違います。首元や脇下などは多く分泌され、更に洋服の縫い代が重なる衿の繊維に蓄積されやすく、それが酸化して黄ばみになります。食品の油汚れ
食品汚れにはバターやラードなど固形の汚れと、カレーのように脂以外にスパイスの粉などの固形物が混ざり合った複合的な汚れがあります。日常生活で発生しやすい汚れのひとつです。機械油など
バイクや自転車の油汚れなども細かいチリやホコリ、鉄粉などが油に混じって酸化・凝固したもので、時間の経過とともに落としにくくなります。部分的な油汚れを簡単に落とす方法
まずは、部分的に付いた汚れの簡単な落とし方をご紹介していきましょう。クレンジングオイルで落とす
油汚れを落とすには、油が油に馴染む性質を使って繊維から汚れを浮き上がらせる方法です。特にナイロンは吸湿性が低いため、汚れが繊維表面にとどまっていることが多いので、汚れ部分にクレンジングオイルを塗布し、使わなくなった歯ブラシなどを使い汚れと馴染ませます。汚れがクレンジングオイルに移ったら、洗い流すか濡れタオルでしっかり拭き取ってから、洗濯機に入れて全体を洗いましょう。
衣類用液体洗剤の原液や食器洗い洗剤で落とす
衣類用洗剤や食器用洗剤には、油成分を包み水に馴染ませる界面活性剤が含まれていますが、水に溶けた洗剤分量では部分汚れには足りません。全体洗いの前に余分に付いた汚れに直接原液を塗布し、馴染ませてから洗い流し、更に全体洗いをしましょう。(部分汚れ落とし用のスポット洗剤も販売されています。)また、この洗い方は衿の黄ばみ汚れなどにも有効です。
シミ抜き剤や漂白剤を使う
油汚れが除去出来た後も酸化した黄ばみ、カレー粉などの染料の色が残っていることがあります。そんな場合は、漂白剤で色を落としましょう。白色には塩素系漂白剤でも大丈夫ですが、色柄物には必ず酸素系漂白剤を使用しましょう。(ただし、酸素系漂白剤による漂白は塩素系漂白剤ほど漂白効果が期待できません)なかなか取れない油汚れに関しては無理にシミ抜きをやるよりは、早い段階でプロに任せるのも一つの選択です。油汚れに応じて、使い分けると良いでしょう。
広範囲の油汚れを簡単に落とす方法
油汚れが全体、または広範囲にある場合の汚れ落としの方法をご紹介します。ぬるま湯で洗う
付着して時間の経過していない油汚れは、お湯で洗うだけでも効果があります。油は温度が低いと粘性が高いのですが、温度が高いと粘性が低くなって分子活動が活発になり繊維から剥がれやすくなります。また、時間が経った油汚れは基本的に油が固体化して繊維にこびりついているので、固体を溶かせば繊維から汚れが落ちます。固体が液体になる温度を融点と言いますが、サラダ油などの植物油の融点は約60℃、バターなど動物油は約40℃、機械油は約50℃です。洗いの時にこれらの温度設定で洗えば、すすぎは常温でも大丈夫です。
弱アルカリ洗剤で洗う
油汚れの落ちにくい原因は油の酸化ですので、反対の性質を持つアルカリ成分で中和させ落とすことができます。一般的な洗剤に弱アルカリ性が多いのはそのためで、アルカリ性が高いほど洗浄力が高いのですが、素材や肌への刺激は強くなります。ナイロンはアルカリ性に強いので安心して使えます。しかし、それでは普通の洗濯と変わらないので油汚れは落ちないと思っている方は、水温を確認してください。
一般的な水道水の温度は20℃程度ですので、油汚れを有効に落とす水温ではありません。広範囲の油汚れの製品には、4~50℃のお湯に弱アルカリ性洗剤を適量しっかり溶かした洗濯液に約10分から60分程度付け置き洗いするのも有効です。
汚れを浮かすには、洗剤が働く温度と時間を与えてあげることが大事です。付け置き洗いの後もしっかりすすいでから洗濯機に入れて、全体洗いとすすぎをしっかり行いましょう。
ナイロンの油汚れを落とすときの注意点
ナイロンは丈夫で摩擦やアルカリ性に強いなど、他の素材よりも大胆に汚れ落としができる素材ですが、注意点もいくつかありますのでしっかり確認しておきましょう。作業前に色落ち確認をしましょう
素材は丈夫でも色落ちは別問題です。見えない場所で、使う洗剤や溶剤の原液を1滴たらして色落ち確認をしてから汚れ落とし作業にかかりましょう。再汚染防止の単独洗い
大きな汚れを落とした後、洗濯機にかけるのであれば、再汚染(衣服から浮き出た油汚れが他の衣服に付着する)の心配があるので、他の衣服を一緒に洗わず単独で洗いましょう干し方に注意
ナイロンは紫外線と熱に弱いという特性があります。直射日光は避けて日陰で風通しの良い場所で干しましょう。また、アイロンを掛ける場合、低温設定(110度以下)にして短時間でかけましょう。ナイロンの油汚れは、正しい選択肢を選んで汚れを落としましょう
ナイロンの油汚れは、家庭で簡単に落とすことが出来ます。汚れ落としは繊維を痛めないように、ごしごしと力を入れすぎないようにすることが大切です。また、時間がたつと酸化・凝固して落としにくくなるのが油汚れです。汚れを発見したらなるべく早め・こまめに対応しましょう。スペシャルサイト「SOLOTEX」はこちらソロテックスに関する特集記事をチェック!
関連記事
- 旅行にパジャマは必要? 快適旅を実現するアイテムを賢く選ぼう!
- お悩み解決,服の選び方
- ちょっとした工夫で荷物が半分に!? 家族旅行の荷物を減らすテクニックを紹介!
- お悩み解決
- 旅行がもっと楽になる! 初めてでも上手にできるパッキングのコツ
- お悩み解決