コートといえば肌寒い季節に欠かせないアウターです。しかしお気に入りのコートも、毛玉ができてしまうと気分が下がってしまいます。毛玉を放置しておくと、見た目が損なわれるだけでなく生地を傷めてしまう原因にも……。
この記事では、毛玉ができる理由や正しい取り方、おすすめのコートの素材を解説します。

コートに毛玉ができる理由

まずは、なぜコートに毛玉ができるのかを詳しく解説しましょう。

着用時や洗濯乾燥時の摩擦が原因

コートを着用しているとき、気がつかない所でさまざまな箇所が擦れています。例えば、脇の下ではコートの生地同士が擦れますし、コートと内側の洋服も擦れるでしょう。さらに、乗り物に座る時は座席とコートの生地が擦れます。また、コートを脱いだ後でも洗濯や乾燥をするときに擦れてしまいます。コートの生地が擦れると、そこが毛玉を発生させるポイントになります。

毛玉が生まれてから落ちるまで

毛玉は次のようなメカニズムで発生し、脱落していきます。
1）摩擦を加えた時、生地に使用されている糸が切れたりほつれたりして生地表面から突出する
2）繊維同士がもつれ合う
3）毛玉が発生する
4）発生した毛玉が近くの繊維とさらに絡まりあい、大きくなる
5）毛玉が生地表面から脱落する

意外と気がつかないのが、毛玉が脱落しているという点です。コートの毛玉が気になる時、「毛玉ができやすい」と「毛玉が脱落しにくい」の2つの原因が潜んでいます。

コートの毛玉の取り方

それではコートにできてしまった毛玉は、どのように取れば良いのでしょうか。

毛玉取りブラシとハサミで取る

コートに発生した毛玉を取るためには、毛玉取りブラシとハサミを使います。
まず、毛玉取りブラシで生地をブラッシングすると、毛玉の多くは脱落していきます。その後、取り切れなかった毛玉を、コートを切らないように注意しながらハサミで丁寧に切り取りましょう。
毛玉がたくさんできてから取るのではなく、なるべく小まめにケアしておくとコートに負担をかけずに見た目を維持できますよ。

慎重に毛玉取り機で取る

毛玉取りブラシやハサミを使うのが面倒に感じる場合は、毛玉取り機を使ってみましょう。毛玉取り機を生地にあてて、クルクルと優しく撫でるだけの簡単作業で毛玉を取ることができます。
ただし、毛玉も生地の一部ですから、毛玉取り機を強く当てたり、長く当てすぎたりすると、生地が薄くなって穴が開いてしまうことも……。毛玉取り機を使うときは当て方を慎重に調整しながら、毛玉を取っていきましょう。

クリーニング店に依頼する

自分で毛玉取りをするのが不安な場合、クリーニング店に依頼するのも一つの方法です。実はクリーニング店では毛玉取りサービスを展開している場合があります。プロが毛玉取りをしてくれるので、コートをダメにしてしまう可能性を抑えられるでしょう。費用はかかりますが、確実に毛玉を取って綺麗なコートを取り戻せる方法といえます。
ただし、本当に信頼できるクリーニング店かどうかは試してみないとわからないことも事実。一度はお試しで依頼してみるのも必要かもしれません。

毛玉が気にならないコートの素材

そもそもコートに毛玉ができなければ、毛玉を取る必要もありません。コートの素材に着目して、毛玉が気にならないアイテムを手に入れてみましょう。

天然素材の繊維

一般的に天然繊維、特にコットンや麻などの植物繊維は毛玉ができにくい素材といわれています。逆にウールやカシミヤなどの動物繊維は毛玉ができやすい素材です。しかし、毛玉ができても繊維自体が弱いため、毛玉が脱落しやすく、生地表面に残ることが少ないというメリットがあります。コートの毛玉が気になる時は、天然素材のアイテムが候補の一つにあがるでしょう。

長繊維ポリエステル

繊維の形状は、1本の繊維の長さが短い「短繊維」と長い「長繊維」に分けられます。合成繊維は毛玉ができると脱落しにくいのですが、それは「短繊維」の場合です。長繊維の合成繊維は繊維1本ずつが長い1本の繊維となるため、生地同士がこすれた際にも毛玉の原因となるような毛羽立ちが起きづらく、そもそも毛玉ができにくい素材といえます。

帝人フロンティアの「ソロテックス」には、長繊維と短繊維があります。その長繊維も毛玉ができにくい性能を持つ繊維です。その上で、ソフトな風合いや高い柔軟性、形態回復性など「ソロテックス」ならではの独自メリットを持っています。毛玉ができにくく、アイテムを長く楽しめる素材として最適な選択でしょう。

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まとめ

この記事では、コートにできる毛玉の原因と適切な毛玉の取り方、おすすめのコートの素材を解説しました。
お気に入りのコートに毛玉ができてしまっても、諦めることはありません。毛玉取りブラシや毛玉取り機などを使って自分でお手入れする方法や、クリーニング店に依頼してしまう方法など、複数の選択肢があります。
また、コートの毛玉に悩まされないためには、素材に注目してみるのもよいでしょう。

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